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アマクサギ
- 分類
- くまつづら科
- 場所
- 霧島山一帯
- 見頃
- 7月~9月頃
落葉の小高木。葉は大きな卵形。夏に枝先に円錐状の花が咲き、白い花弁と赤いがくの対比が美しい。秋に実が藍色に熟す。海岸地では、葉も大きく両面に毛の多いショウロウクサギが普通に見られる。
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イタドリ
- 分類
- たで科
- 場所
- 霧島山一帯
- 見頃
- 8月~10月頃
夏から秋にかけて白い花を多数つける。低地のイタドリは、高さ1~2mで大きくゆったりしているのに対し、山頂付近のイタドリは、高さ30cmほどで低い。
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イヌガンピ
- 分類
- じんちょうげ科
- 場所
- 霧島山一帯
- 見頃
- 7月下旬~8月頃
高さ50cmぐらいの落葉低木。樹皮の繊維が良質の和紙の原料となるガンピという植物に似ているが、繊維があまり強くないため製紙の原料にならない。
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イワガラミ
- 分類
- ゆきのした科
- 場所
- 霧島山一帯
- 見頃
- 6月上旬~7月中旬頃
茎から気根を出し岩に絡んで上に伸びることから名前がつけられた。霧島では樹木に絡んではい登っていることが多い。初夏に咲く白い花の周りには装飾花(がく片は1枚)が着いている。
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イワタバコ
- 分類
- いわたばこ科
- 場所
- 千里が滝下流霧島神宮境内の石垣
- 見頃
- 8月~9月頃
山地の湿った岩壁に生える植物。春に1~2枚の大きな葉を出し、夏に紅紫色の美しい花が咲く。岩に生え、葉がタバコの葉に似ていることからこの名前がついた。
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ウツギ(ウノハナ)
- 分類
- ゆきのした科
- 見頃
- 6月中頃
高さ1~2mの落葉の低木。白い花弁の外側はピンク色。鹿児島県内でも少なく、霧島でもなかなか見ることができない。幹の中が空になっているため空木(うつぎ)、また卯月(旧暦4月)に咲くから「卯の花」の名があるらしい。
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ウツボグサ
- 分類
- しそ科
- 場所
- 霧島山一帯
- 見頃
- 6月末~7月頃
高さ10~15cm程の多年生草本である。紫色の花が枯れると(夏枯草という)漢方薬に用いられる。ウツボグサの名前の由来は、花の集まり全体が武士が弓矢を入れて背負った靫に似ていることから。
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ウバユリ
- 分類
- ゆり科
- 見頃
- 7月下旬~8月中頃
花が咲く頃に葉が枯れてなくなるので、これを歯(葉)がない姥に例えて付けられた名前。花が咲くのは一生に一回だけ。花を咲かせ実を結ぶと枯れてしまう。
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ウラジロシモツケ
- 分類
- ばら科
- 場所
- 大幡池付近
- 見頃
- 6月下旬~7月頃
この花も減少傾向にあって見る機会が少なくなっている。宮崎県側の大幡池付近で自生している。花は満開となると白い粉を振りかけたようになる。
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ウラジロマタタビ
- 分類
- またたび科
- 見頃
- 6月下旬~7月上旬頃
落葉のつる性低木。マタタビと同じく白い花をつけるが、やく(雄しべの先の花粉袋)が暗紫色という珍しい特徴がある。サルナシにもよく似ているが、本種は全体に毛がなく、葉の裏が白い。
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エゴノキ
- 分類
- えごのき科
- 場所
- 霧島山一帯
- 見頃
- 6月初め~中旬頃
6月中頃に花が満開になり、木全体が真っ白になるくらいにたくさんの純白の花が垂れ下がる。名前の由来は、この果皮がのどを刺激しえごいことからだという。
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オオナルコユリ
- 分類
- ゆり科
- 場所
- 霧島山一帯
- 見頃
- 6月頃
高さ50~80cmぐらいで、薄い緑白色の3cmほどの花が茎から垂れ下がっている様子を「鳴子」に見立てて名前がついた。本種とよく似たアマドコロは、茎が角張っているので区別ができる。
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オオバウマノスズクサ
- 分類
- うまのすずくさ科
- 場所
- 霧島山一帯
- 見頃
- 6月中旬~7月上旬頃
落葉のつる性低木。花は、強く反り返ったがく片のためサキソフォンに似た形をしている。そして、実は球形ではなく長さ5cmぐらいの長楕円形である。
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オオバノトンボソウ
- 分類
- らん科
- 場所
- 霧島山一帯
- 見頃
- 7月~8月頃
登山道脇や林内で散見される。トンボソウの仲間は花の形がトンボに似ているので名前がつけられているが、これは葉が大きい。葉の小さいのはコバノトンボソウと呼ばれる。
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オオヤマオダマキ
- 分類
- きんぽうげ科
- 場所
- 韓国岳~大浪池鞍部 大浪池山頂火口周縁
- 見頃
- 7月~8月頃
花の形を麻糸を巻く用具(オダマキ)に見立て命名された。鹿児島県ではここ霧島のみに生育し、個体数が減少傾向にある。下向きに咲く花の基部が後ろへ管状に伸びている距(蜜を貯める所)が特徴。
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オオヤマレンゲ
- 分類
- もくれん科
- 場所
- 韓国岳麓 硫黄山北側林内 大浪池火口
- 見頃
- 6月~7月初め頃
落葉の低木で、枝先に直径6cmの純白の花が1個、やや下向きに咲く。花弁は6~9枚で、芳香がある。深山にひっそりと咲いている。
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オカトラノオ
- 分類
- さくらそう科
- 場所
- 霧島山一帯
- 見頃
- 6月末~7月頃
高さ60~90cmほどで、日当たりの良い草地に生育している。茎の先に白い小花が多数集まって穂状になり、曲がっている。この様子を虎の尾に見立てて、この名前がついた。
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キガンピ
- 分類
- じんちょうげ科
- 場所
- 霧島山一帯
- 見頃
- 7月末~10月初め頃
高さ1m程の落葉する低木。葉の先に黄色い小さな花をたくさんつける。名前は、花が黄色でガンピに似ていることからついた。
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キクバヒヨドリ
- 分類
- きく科
- 場所
- 霧島山一帯
- 見頃
- 8月~10月頃
ヒヨドリバナの仲間。茎の下部につく葉の切れ込みが深く、茎の葉に似ていることからこの名がついた。白い花で華やかさはないが、霧島山各地で見ることができる。
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キスゲ(ユウスゲ)
- 分類
- ゆり科
- 場所
- 吉松町沢原高原
- 見頃
- 7月~8月中頃
芳香のある優雅な花は夕方開き、翌日の午前にはしぼんでしまう。そのため、ユウスゲともいう。産地も少ないが、鹿児島県で唯一の群生地である。
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キヌガサギク
- 分類
- きく科
- 場所
- 霧島山一帯
- 見頃
- 6月~9月頃
6月に麓の方から咲き始め、上の方では9月頃まで花を見られる。高さ50cm~80cmぐらいで、全体があらい毛で覆われていてザラつく。別名アラゲハンゴンソウともいう。
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キヨスミウツボ
- 分類
- はまうつぼ科
- 場所
- 小池付近
- 見頃
- 6月中旬~下旬頃
御池のすぐ隣にある小池一帯に分厚く落ち葉が堆積し、そこにこの白い寄生植物の一群がある。霧島ではとても珍しい植物。千葉県の清澄山で最初に発見されてこの名がついた。花が黄色みを帯びるため黄筒花の別名もある。
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キリシマグミ(クマヤマグミ)
- 分類
- ぐみ科
- 場所
- 高千穂河原周辺・中岳登山道・高千穂峰登山道
- 見頃
- 4月~5月頃に花 6月上旬に実が赤くなる
高さ1~2mぐらいの落葉低木。4月初め頃から地味な花が咲き、6月上旬に直径1cm程の実が真っ赤に熟す。果肉が厚く甘くて美味しい。
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ケアクシバ
- 分類
- つつじ科
- 場所
- 霧島山一帯
- 見頃
- 8月頃に花 秋には実
広葉樹林の中で花を咲かせる数十cmの落葉低木で気を付けないと見落としてしまうほど。花は開くと花びらはくるりと巻くように反り返る。ケアクシバの名称の由来には諸説があり、アカワンノキ・ハナシキビなどとも呼ばれる。
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コオニユリ
- 分類
- ゆり科
- 見頃
- 7月中頃~8月初め頃
黄だいだい色の花が咲く。茎に黒紫色の球形のむかごがつくものと全くつかないものがある。むかごがつかないのがコオニユリで、つく方がオニユリである。
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コガクウツギ
- 分類
- ゆきのした科
- 場所
- 霧島山一帯
- 見頃
- 5月下旬~6月中旬頃
高さ1m以下の落葉の低木。白い花弁に見えるのはがく片で、装飾花といわれるものである。葉が、紺色に光るということから別名コンテリギという。
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コクラン
- 分類
- らん科
- 場所
- 霧島山一帯
- 見頃
- 6月末~7月中旬頃
エビネ等と同じラン科の花だが、花に華やかさがないためか、あまり目立たない。6月末頃から暗紫色の花が咲き、その花の色からこの名がついた。
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ゴトウヅル
- 分類
- ゆきのした科
- 場所
- 霧島山一帯
- 見頃
- 6月頃
落葉のつる性植物で、イワガラミとよく似ているが自生が少なく見る機会は多くない。別名をツルアジサイと呼ばれるように周りの装飾花が3~4枚あってアジサイに似る。
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コナスビ
- 分類
- さくらそう科
- 場所
- 霧島山一帯
- 見頃
- 5月~7月
茎の高さは10cmほどで、茎や葉には毛が生えている。名前は、小さな果実の様子がナスの実に似ていることから。霧島には、花や葉が一回り大きいオニコナスビもある。
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コバギボウシ
- 分類
- ゆり科
- 場所
- えびの高原キャンプ場 高千穂河原キャンプ場
- 見頃
- 7月末~9月頃
日当たりの良い湿地に生育する。高さ30cmほど。長さ約4cmほどの薄青紫色の花が横向きに咲く。つぼみの形を、橋の欄干についている擬宝珠に見立てて、この名がついた。
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コバノクロヅル
- 分類
- にしきぎ科
- 場所
- 霧島山一帯
- 見頃
- 7月下旬~8月頃
枝先がつるになって長く伸びるのが特徴。ノリウツギとよく似ているが、ノリウツギは葉が対生するのに本種は互生する。夏に小さい白い花をたくさんつける。この茎は、登山用の杖に加工されている。
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コマツナギ
- 分類
- まめ科
- 場所
- 霧島山一帯
- 見頃
- 7月中旬~下旬頃
名前は本種の根が強いため、これに馬をつないでも大丈夫という意味かららしい。夏に、赤紫色の花が咲き、秋にさや状の実が垂れてつく。
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サワアジサイ(ヤマアジサイ)
- 分類
- ゆきのした科
- 場所
- 霧島山一帯
- 見頃
- 6月中旬~7月上旬頃
高さ1mぐらいの落葉低木。アジサイと同じ時期に、このアジサイが見られる。大輪のアジサイほど派手さはないが、清楚な花である。
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ジガバチソウ
- 分類
- らん科
- 場所
- 霧島山一帯
- 見頃
- 6月頃
本種は群生しておらず、霧島でもたまたま見かけるぐらいである。葉には光沢があり、花は紫色で糸状に尖っているのが特徴。蜂の姿のようであることから「似我蜂草」の名がついた。
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シロドウダン
- 分類
- つつじ科
- 場所
- 韓国岳・大浪池山頂・白鳥山山頂部・硫黄山斜面
- 見頃
- 5月末~6月下旬頃
落葉の低木。葉は枝の先端に集まってつき、初夏には白い鐘状の花が10個ほど集まって、房状に垂れ下がって咲く。硫黄山斜面に多い。
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スイカズラ
- 分類
- すいかずら科
- 場所
- 霧島山一帯
- 見頃
- 6月中頃
つる性の低木。2個ずつ並んだ花は夕方開いて、初め白色で、のちに黄色に変わる。特有の甘い香りがあり、花の蜜は吸うと甘い。昔、子供たちが花を吸って蜜を味わったことからこの名がついた。
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スズコウジュ
- 分類
- しそ科
- 場所
- 大浪池登山道沿い
- 見頃
- 8月下旬~9月中旬頃
秋に白い小さな球形の花が咲き、それを鈴に見立ててこの名がついた。四角形の茎と数段に輪生する花の咲き方からシソ科だと分かりやすい。根に幾つかのコブがあるのも、この植物の特徴である。
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タニタデ
- 分類
- あかばな科
- 場所
- 霧島山一帯
- 見頃
- 7月~8月頃
華やかさのない小さな花だが、鹿児島県では霧島山でしか見ることのできない高さ20cmほどの植物。えびの高原のホテル横から大浪池の登山道の途中に、このタニタデの小群落がある。
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ツクシサクラバラ
- 分類
- ばら科
- 場所
- えびの高原
- 見頃
- 6月中頃
えびの高原に自生が見られる。枝先に多く腺毛がついているのが特徴。花は淡紅色で、あでやかである。ツクシは筑紫で、九州地方に生育する意味。
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テイカカズラ
- 分類
- きょうちくとう科
- 見頃
- 6月~7月頃に花 10月頃に袋花
常緑のつる性低木で、枝を折ると白い乳液が出る。花は初め白色、やがて黄色になり芳香がある。実は、長いさや状のものが2本くっついている。
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テリハアカショウマ
- 分類
- ゆきのした科
- 場所
- 霧島山一帯
- 見頃
- 7月頃
鹿児島県での産地は霧島のみ。キンポウゲ科のショウマに葉の形が似ており、根茎の皮が赤っぽいことからアカショウマ、葉に光沢があるのでテリハ。花は、白~うす赤色である。
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ドクダミ
- 分類
- どくだみ科
- 場所
- 霧島山一帯
- 見頃
- 6月頃
4枚の真っ白い花弁に見えるのは、花弁ではなく総苞。黄色い穂状の部分が花の集まりである。薬草として、昔から親しまれてきた有名な植物。
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ナガサキオトギリ
- 分類
- おとぎりそう科
- 場所
- 霧島山一帯
- 見頃
- 7月下旬~9月上旬頃
県内では霧島・高隈山などの比較的高い所に生育している多年草。「弟切草」の名前は、兄が秘密にしていたタカの傷薬を、その弟が他人に漏らしたために、怒った兄が弟を斬り殺してしまったという平安時代の伝説からついたらしい。
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ナツツバキ
- 分類
- つばき科
- 場所
- 霧島山一帯
- 見頃
- 7月中頃~8月初め頃
落葉の中高木で、樹皮は剥がれやすく、幹には独特の斑文ができる。花弁には縦にしわがあって、縁に微細な鋸歯がある。花は長持ちしないが、次々に咲いていく。
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ニシキウツギ
- 分類
- すいかずら科
- 場所
- 霧島山一帯
- 見頃
- 6月頃
低地にはなく、韓国岳や縦走路の尾根に多い落葉低木。花弁の外は紅色、内側は薄い桃色で美しい。葉は対生し、しわが多い。ニシキウツギは、二色ウツギの意味。
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ニワトコ
- 分類
- すいかずら科
- 場所
- 湯之野付近
- 見頃
- 4月上旬~中旬に花 6月に実
春の花は淡緑黄色で目立たないが初夏に熟した赤い実は鮮やかである。湯之野付近でよく見られ、花や実は生薬として利用される。別名セッコクボク(接骨木)は、ねんざなどに利用されることから。
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ネジキ
- 分類
- つつじ科
- 場所
- 霧島山一帯
- 見頃
- 6月下旬~7月中旬頃
花は純白でやや透き通り、釣鐘状の花はきれいに並んで下向きに咲く。幹がねじれていて、らせん形の模様が入っているからネジキという。
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ネムノキ
- 分類
- まめ科
- 場所
- 丸尾・林田付近
- 見頃
- 7月頃
落葉の高木。霧島周辺の道路脇でよく目にする。原生林の中には無く、伐採跡地に生える木。葉が夜は閉じて眠るのでネムノキ(眠木)。夏に咲く薄紅色は花は夕方から開花する。
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ノアザミ
- 分類
- きく科
- 場所
- 霧島山一帯
- 見頃
- 6月頃
6月頃になると、黄色のオオニガナに交じって紫色のノアザミが咲き出す。春から初夏にかけて咲くアザミは、ノアザミだけである。
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ノギラン
- 分類
- ゆり科
- 場所
- 霧島山一帯
- 見頃
- 7月中頃~8月頃
7月~8月頃にかけて黄色みを帯びた白い花が、花茎の先に数多く咲く。葉はロゼット状(葉を地面に放射状に広げること)で地面に広がる。名前は、芒をもった蘭という意味。
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ノリウツギ
- 分類
- ゆきのした科
- 場所
- 霧島山一帯
- 見頃
- 7月下旬~10月初め頃まで
名前は、幹の内皮で製紙用の糊を作ったことから。よく似たコバノクロヅルも同じ時期に目立たない小さな花が咲くが、このノリウツギは白い大きな装飾花があり、円錐状に花が咲くので目立つ。
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ハナイカダ
- 分類
- みずき科
- 見頃
- 5月頃に花 7月頃に実
樹陰に多い落葉低木で、若葉は山菜として人気。葉に直接花や実がついている様子は不思議である。この様子を人が筏に乗っている様に見立てて、この名がついた。
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ハネミイヌエンジュ
- 分類
- まめ科
- 場所
- 高千穂河原~えびの高原にかけての道路脇
- 見頃
- 8月に花 秋に豆果
4月の芽生えの頃、葉の裏に毛が多いため、葉が銀白色に光って見える。夏には、枝先に黄白色のマメ科特有の花(蝶形花)を蜜につける。
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ハンカイソウ
- 分類
- きく科
- 場所
- 霧島神宮~湯之野えびの高原よりやや低地の草原
- 見頃
- 6月中頃
草原の中から太い花茎(1m~1.5m)を伸ばして黄色の大きな花を咲かせる。たくましく直立する姿を中国漢の武将ハンカイに例えて命名。
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ヒナノシャクジョウ
- 分類
- ひなのしゃくじょう科
- 見頃
- 7月中旬~末頃
高さ1~2cm程と小さな植物である。葉緑体を持たない腐生植物。白色の小さな花が開くと、中から黄色い花弁が顔を出す。
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ヒメシャラ
- 分類
- つばき科
- 場所
- えびの高原に至る旧有料道路沿い
- 見頃
- 6月下旬~7月中旬頃
光沢のある赤茶色の幹は暗い林内でも良く目立つ。夏に咲く白い花は小さく、また、高い梢で咲くので目に触れることは少ない。幅広く分布しているが大浪池登山道では大木が多い。
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ヒメツルアリドオシ
- 分類
- あかね科
- 場所
- 新床国有林
- 見頃
- 6月末~7月初め頃に花 秋に実
モミやツガの大木の苔むした根元等に匍匐している。茎の長さ10~20cm、葉の大きさ5mm足らず、花も小さい。真っ白い花が2個ずつ並んで咲き、果実は2個くっついた球形で真っ赤に熟す。
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ヘクソカズラ
- 分類
- あかね科
- 場所
- 霧島山一帯
- 見頃
- 7月~8月頃
つる性の多年草で、他の植物にからまってはい登る。名前は、異臭から「屁糞葛」とついた。別名ヤイトバナ、早乙女花があるが、ヘクソカズラの方が定着している。
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ベニドウダン
- 分類
- つつじ科
- 場所
- 韓国岳・大浪池山頂・白鳥山山頂部・硫黄山斜面・池巡り
- 見頃
- 5月末~6月下旬頃
落葉の低木。シロドウダンの花弁を紅色に染めたような花で、作りも生育地もシロドウダンと同じ。ドウダンは灯台(昔の灯明皿乗せ用の三叉状の台)から転じたもの。
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ホソバシュロソウ
- 分類
- ゆり科
- 場所
- 高千穂河原周辺
- 見頃
- 8月後半~9月初め頃
9月初め頃に花期を迎える。高さ30cm~50cmほどの多年草で、黒紫色の花が咲く。茎の基部が繊維で包まれているのをシュロに見立ててこの名がついた。
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マイヅルテンナンショウ
- 分類
- さといも科
- 場所
- 小池付近
- 見頃
- 6月頃
その特有な形を見ればすぐ判る野草である。花は葉より上に突き出し、長い付属体が直立する。自生地が限られており霧島では小池(宮崎県側)の周辺で見ることができる。名前の由来は葉を鶴の羽に直立する付属体を鶴の口ばしに 見立てたことによる。
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マタタビ
- 分類
- またたび科
- 場所
- 霧島山一帯
- 見頃
- 6月~7月頃に花 9月頃に実
初夏に林縁に真っ白な葉を混じらせて梅の花に似た白い花を咲かせるので目立つ。花には芳香があり、実は果実酒などに利用される。落葉つる性低木。
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マルバウツギ
- 分類
- ゆきのした科
- 場所
- 霧島山一帯
- 見頃
- 5月下旬~6月上旬頃
山中至る所の道路脇に咲いているが、林内には少ない。高さ1mぐらいの落葉の低木で、崖地に好んで生育する植物の一つである。
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ミヤマトベラ
- 分類
- まめ科
- 場所
- 霧島神宮裏山
- 見頃
- 6月末~7月頃に花 秋に実
深い山(深山)の暗い樹林の中で生える常緑低木。夏に白い花を着ける。どこでも見られる花ではなく神宮裏の広葉樹林の中には多い。根は生薬として利用され喉の薬となる。
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ムラサキシキブ
- 分類
- くまつづら科
- 場所
- 高千穂河原周辺
- 見頃
- 7月頃に花 秋に実
高さ2~3mの落葉の低木。7月の中頃から下旬に葉の付け根部分に紫色の小さな花がまとまって咲く。果実は球形で、10月頃紫色に熟す。花や果実が美しいので、紫式部の名を借りてつけたらしい。
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メイゲツソウ
- 分類
- たで科
- 場所
- 霧島山一帯
- 見頃
- 8月下旬~9月頃
イタドリとは色が違うだけで、同じ種類。イタドリのように高くならず、茎が堅い。
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モウセンゴケ
- 分類
- もうせんごけ科
- 見頃
- 7月末~8月中頃
葉には腺毛があり、その先端から粘液を出して虫を捕らえる。捕らえた虫を包み込むようにして葉が曲がり、腺毛から消化液を出して栄養にする。10cmほどの花茎の先に白い小さな花が咲く。
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ヤブイバラ
- 分類
- ばら科
- 場所
- 霧島山一帯
- 見頃
- 6月頃
常緑の半つる性の低木。花に微量の芳香があるので、ニオイイバラの別名もある。深緑色の葉には、少し光沢があり、茎にはまばらにトゲがある。
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ヤマジノホトトギス
- 分類
- ゆり科
- 場所
- 霧島山一帯
- 見頃
- 8月~9月頃
高さ10~20cmほどの茎で、節ごとに白い6枚の花弁に紫の斑点の入った花が咲く。平地にも多い、同じ仲間のホトトギスは、花期が少し遅くて10月頃が盛りである。
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ヤマボウシ
- 分類
- みずき科
- 場所
- 高千穂河原周辺
- 見頃
- 6月中頃~8月初め頃
白い花弁に見えるのは花ではなく、花を支えている総苞。その中心の黄緑色のものが、本当の花。この様子を白い頭巾をかぶった山法師に見立てて、この名がついた。高千穂河原周辺に多い。
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ヤマユリ
- 分類
- ゆり科
- 見頃
- 7月下旬頃
ユリの仲間では最も大きい花を着ける。また芳香性も強い。自生は本州だけであるが、九州では持ち込まれたものが一部野生化している。神奈川県の県花。
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ユキノシタ
- 分類
- ゆきのした科
- 場所
- 霧島山一帯
- 見頃
- 5月中旬~6月上旬頃
中国原産の多年草で湿った岩場などによく生える。花は30cmほどの茎にたくさん咲く。花弁は5枚で、上の3枚は小さくて赤い斑点があり、下の2枚は長い。文字通り、純白の花が垂れ下がる様子が雪に例えられている。
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リョウブ
- 分類
- りょうぶ科
- 場所
- 霧島山一帯
- 見頃
- 7月~8月頃
落葉の小高木で、幹はすべすべしている。葉は枝先に集まってつき、夏以降に白色の小花がたくさん房状に咲く。新芽は炊き込み御飯に使われ『令法飯』と呼ばれる。